看護師さんへのビデオレター

看護師さんへの遺書には嘘ばかり書かれていた、看護師さんはものすごく嫌な気分になったし何より怒りが抑えられなかった。刑事さんが「どうでした？普段の彼と変わりない感じですか？」と聞いてきた、「そうですね、同じようなことをしていたというよりも完全に想像がつくといった感じですね。」と看護師さんは返した。そして刑事さんは「じゃあ、ビデオもあるのでこちらも確認していただきますね。」と言いながら、デッキにビデオをセットした。看護師さんは見たくない気持ちで一杯だったが、これが最後と言い聞かせて画面に目を向けた。そこには久しぶりに見る顔と背景にはアパートの部屋が映っていた、そして元旦那が看護師さんに向けて語りかけていた。その内容はというと、「これから頑張れよ。」「お前は弱いところもあるけど、優しい人間だから・・。」といったような看護師さんのことを分析したような応援メッセージのようななんとも微妙な内容だった。看護師さんは元旦那の顔を見ているだけでイライラしていた、早く再生が終わらないかということだけ考えていた。そしてやっとビデオが終わった、刑事さんが「ビデオレターっていう感じですよね、どうでした？」と聞く、看護師さんは「いや、呆れたの一言ですね。」と返した。さあ大学病院の看護師転職エージェントでもみるかな。